ここで問題になってくるのは人為拡散ですが、人為拡散とはある種の動物が直接人によって運ばれたり、船や飛行機などの交通機関で運ばれる物資に混入することによる拡散であり、人間および人間の作った物が、原則としてそこに介在します。受動的拡散の一形式ですから、その生物にとってきわめて偶然的要素の強いものです。人が移入した生物に混入したり付着して入ってきたことが明らかなのであれば、それも人為拡散です。原則として自然拡散には人間は介在しません。
人為拡散の結果として現れる種は、
(1)人間が意識的に運ぶもの
(2)人間が意図しないのに船や飛行機などの交通機関によって運ばれてしまうものの二つに分かれます。
ここでは(1)を移入種、(2)を随伴種と呼ぶことにします。つまり目的があってのことか、そうでないかの違いです。
| (2) |
隋伴種 |
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隋伴種は渡来手段によって、物隋伴種、生物隋伴種の2種に区別されます。 |
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物隋伴種 |
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物隋伴種は船や飛行機などの交通機関によって運ばれるさまざまな物資に付着したり、混入して入ってくるもの |
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、また、船などに直接付着して入ってくるものです。 |
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船に直接付着して密航するのは海産動物の中の固着性動物に多く見られ、船の積荷にまぎれて密航するのは |
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陸上動物に多く見られます。海産動物では最も移動力のないフジツボ、コケムシ、カキやムラサキガイ等の固着 |
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性二枚貝等が長距離の拡散をするという、一見矛盾したことが起こります。これらの動物は船底に固着した成体 |
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の形で海を渡り、入港先の港で卵や幼生を放出します。カニ類やエビ類等の成体では船底に付着できたとして |
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も、船が航行に入れば振り落とされてしまう可能性が大きいので、幼生が船底の生物に付着すれば海を渡るこ |
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とは可能と思われます。 |
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また、動物の場合は、長期の断食に耐え、荷物に紛れやすい大物の爬虫類が密航してきます。 |
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生物隋伴種 |
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生物隋伴は、人が直接持ち込む生物に付着して入ってくるもので、移殖種から派生することが多いです。食用貝 |
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であるカキ類は世界各地で養殖され、種カキが輸出入されています。カキが移殖されることにより、それに付着 |
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していた生物も一緒に入ってきます。 |
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淡水産の小型巻貝類は観賞用の熱帯魚と一緒に飼育する水草や藻について入ってくるものが多いといわれて |
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います。 |
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人体や衣服等について伝播する衛生害虫も、生物隋伴種に含まれます
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